FX初心者が覚えるべき基礎用語一覧
FXを始めるにあたって、知っておかなければいけない専門用語をこのページにまとめました。
FXの基本用語は知らないと困ることになりますので、しっかり意味を押さえておきましょう。
通貨ペアとは
FXは、2つの国の通貨を売買して利益をあげる投資方法です。
そのため、投資対象は必ず2つの国の通貨がペアになっています。
例えば、日本円と米ドルなら「米ドル/円」や「USD/JPY」という表記になります。
米ドル/円 | USD/JPY | ユーロ/米ドル | EUR/USD |
ユーロ/円 | EUR/JPY | ポンド/米ドル | GBP/USD |
ポンド/円 | GBP/JPY | 豪ドル/米ドル | AUD/USD |
豪ドル/円 | AUD/JPY | NZドル/米ドル | NZD/USD |
NZドル/円 | NZD/JPY | ユーロ/ポンド | EUR/GBP |
カナダドル/円 | CAD/JPY | ユーロ/豪ドル | EUR/AUD |
スイスフラン/円 | CHF/JPY | ポンド/豪ドル | GBP/AUD |
トルコリラ/円 | TRY/JPY | ユーロ/スイスフラン | EUR/CHF |
南アフリカランド/円 | ZAR/JPY | ポンド/スイスフラン | GBP/CHF |
メキシコペソ/円 | MXN/JPY | 米ドル/スイスフラン | USD/CHF |
通貨ペアの中でも、日本円が絡むものを「クロス円」、米ドルが絡むものを「ドルストレート」と呼びます。
FX初心者には「米ドル/円」や「ユーロ/米ドル」などメジャー通貨同士の通貨ペアがおすすめです。
レバレッジとは
FXのレバレッジとは、「てこの原理」とも表される、少ないお金で多くの金額を動かせる仕組みです。
国内FX業者ではFX個人口座のレバレッジは最大25倍までと法律で定められています。
あなたのFX口座資金(証拠金)が10万円なら、その25倍の250万円の金額までFX取引ができるということです。
ただし、25倍ギリギリまで売買すると、後述する強制ロスカットをされてしまうので、資金繰りに余裕を持った取引をしていく必要があります。
レバレッジ25倍は危険?FX初心者におすすめの設定倍率は何倍?
ロスカットとは
ロスカットは、損失の拡大を防ぐため、証拠金維持率(有効比率)が一定を下回ると保有しているポジションの全てを強制決済するシステムです。
急激に相場が変動した際に受ける損失をなるべく抑えるための仕組みです。
FX(外国為替証拠金取引)は、もともと元本保証されていません。
レバレッジを大きくかけることで、ばく大な利益を上げる可能性がある代わりに、どこまでも(証拠金の額を大きく超えて)損失を被る可能性があります。
この場合、預け入れた証拠金を全額失うばかりか、さらに損失額分のお金を支払わなくてはいけません。
それではいけないので、ある程度の損失が出た段階で自動的にポジションの一部または全部を強制決済することで、損失が一定額以上まで膨らむことを防ぎ、最低限の資金を残すことができます。
これがロスカット(強制ロスカット)です。
追証とは(マージンコール)
先ほど解説したロスカットは突然起きるわけではありません。
ロスカットされるより少し前に、「これ以上損失が大きくなると建玉を強制決済するので、追加で資金を入金してください。」という通知が来ます。
これが追証(追加証拠金)です。
引用:楽天証券
どのFX会社でも、証拠金維持率が100%未満になると追証が発生し、そのまま追加入金せずに翌営業日を迎えると強制ロスカットが執行されます。
スワップポイントとは
スワップポイントとは、国と国との金利差から得る利益で、低金利通貨(日本円など)を売って高金利通貨を買うと、金利差から得る利益を毎日受け取ることができます。
しかし、逆のトレードをしてしまうと(低金利通貨を買って高金利通貨を売る)金利差額を支払わないといけません。
オーストラリアドルの金利2.5%、日本円の金利0.1%の場合、豪ドル/円を買うと、
2.5% - 0.1% = 金利差2.4%が毎日もらえます。
スプレッドとは
スプレッドとは、売値(bid)と買値(ask)の価格差のことです。
ほとんどのFX会社では取引手数料が無料になっているので、FXにおいてはこのスプレッドが実質的な手数料のようになっています。
上の画像だと、売113.427と買113.430のあいだの0.3がスプレッドです。
1万通貨の場合、0.3銭のスプレッドは30円です。つまり、1回の取引につき往復で30円の取引コストがかかるということになります。
pipsとは(ピップス)
pipsとは、為替レートの最小単位という意味です。
円の1pipsは1銭です。
米ドル/円を1万通貨保有したときの1pips(1銭)の損益は100円です。
FXでは、円以外に様々な通貨が取引できるので、それらをまとめてわかりやすく言うためにpipsという単位が使われます。
FXの単位pips(ピップス)とは?1pipsはいくら?損益の計算方法
ポジションとは(建玉)
ポジションとは、あなたが保有する外貨資産のことを指します。
建玉とも言います。
もし、あなたが米ドル/円を1万通貨購入したら、現在のポジションは「米ドル/円の買いを1万通貨」ということになります。
新規にポジションを取ることを、「ポジションを建てる」や「ポジションを持つ」と言います。
何もポジションを持っていないときのことを「ノーポジション」と言います。
FXの建玉(ポジション)とは?ロングとショートどっちが難しい?
ロングとショート(LとS)
ロング(Long)は「買う」こと、ショート(Short)は「売る」ことを指します。
FXでは、買いから入るだけでなく、売りから入ることもできます。
米ドル/円の新規買い注文を出して約定すれば「買いポジション」、米ドル/円の新規売り注文を出して約定すれば「売りポジション」があなたの保有ポジション一覧に追加されます。
買いポジションはロングポジション、売りポジションはショートポジションとも言います。
通貨単位・最低通貨単位とは
通貨単位とは、その名の通り通貨の単位のことで、通貨額をあらわすのに使用されます。
米ドルの1万通貨単位とは、1万ドルのことです。
FX会社によって、取引できる最低通貨単位が異なります。
1通貨から取引できるSBI FXトレードのような業者もあれば、最低1万通貨からしか取引できないDMMFXのような業者もあります。
小さい通貨単位での取引ほど、必要な証拠金も少なくなるので、初心者のうちは1000通貨以下の取引でトレードに慣れることから始めると良いでしょう。
取引通貨単位 | 必要証拠金 |
---|---|
1通貨 | 4円 |
1000通貨 | 400円 |
10000通貨 | 40000円 |
1000通貨のFXはどれだけ儲かる?1pips利益、必要証拠金など徹底解説
ロットとは(Lot)
ロット(Lot)とは、FXの取引単位のことです。
国内業者の多くは1ロット=1万通貨単位としています。
その場合、1.0lot=1万通貨、0.1lot=1000通貨となります。
ただ、1ロットを何万通貨に設定しているかはFX会社によって異なり、外資系のFX会社では1ロット=10万通貨単位の業者が多いです。
そのため、発注上限やキャッシュバック条件などがロット数で表記されている場合、1ロットがいくらなのかを確認しておく必要があります。
ロット数の計算方法!FXの1Lot、1枚、1万通貨単位とは?
スリッページとは
成行注文や逆指値注文で約定した場合、自分が思っていた為替レートから少しずれて約定されることがあります。
これをスリッページ(注文が滑る)と言います。
為替レートは常に変動しているため、コンマ数秒でも値が変わってしまうのです。
スリッページでは、有利に約定するときも不利に約定するときもあります。
FXのスリッページとは?おすすめの許容スリップ設定はどれくらい?
チャートとは
チャートとは、過去の為替レートの値動きを、時間を区切ってグラフとして表示したものです。
相場の流れを一目で確認することができます。
チャートにはいくつかの種類がありますが、代表的なものが「ローソク足」です。
国内のFX会社はそれぞれ独自のチャートソフトを採用しており、表示できるテクニカル指標や描写ツールなどが異なります。
テクニカル分析とは
テクニカル分析とは、将来の政治、経済、金融情勢などのファンダメンタルズ要素を一切考慮せず、これまでの値動きと時間軸から将来の値動きを予測する分析方法です。
簡単にいうと、移動平均線などのインジケーターを表示したり、チャートに線を引いたりして、未来の値動きを予測する分析方法です。
代表的なものには「チャートパターン分析」や「テクニカル指標」を用いた分析方法があります。
テクニカル分析の種類・基本編|FXチャート・為替レートの見方
レンジ相場とトレンド相場
相場には「レンジ相場」と「トレンド相場」の2種類の波があります。
「レンジ相場」は為替レートの上限と下限が決まった範囲内で動いている相場のことです。
「トレンド相場」はレンジ相場をブレイクして、上昇もしくは下降の方向に向かっていく相場のことです。
「レンジ相場」と「トレンド相場」ではそれぞれ取るべき手法が異なりますので、まずはこの2つの相場の違いをしっかりと理解しておきましょう。
順張りと逆張り
FXの取引手法には、トレンド方向に沿ったポジションを取る「順張り」、トレンド方向に逆らったポジションを取る「逆張り」の2種類があります。
上昇相場で下がったところを買いで順張りすることを「押し目買い」。
下落相場で上がったところを売りで順張りすることを「戻り売り」と言います。
順張りと逆張りでは、エントリータイミングや手法が変わってきます。どちらが自分のトレードスタイルに合っているのかを確認しましょう。
グランビルの法則とは?具体的な使い方と応用|FX・株・仮想通貨
FXのトレードスタイル
FXのトレード手法には、大きく分けて「スキャルピング」「デイトレード」「スイングトレード」の3種類があります。
手法 | トレード時間 | トレード回数 | 利幅 |
---|---|---|---|
スキャルピング | 数秒〜数分 | 数十回/日 | 1〜10pips |
デイトレード | 数分〜数時間 | 数回/日 | 10〜100pips |
スイングトレード | 数日〜数週間 | 数回/月 | 100〜500pips |
スキャルピング
スキャルピングは、1回のトレード時間が短いため、トレードできる機会が増えます。
しかし、利幅が小さく、細かい取引を何度も繰り返す集中力、状況に応じて即座に利確・損切りをする判断力が要求されます。
FXスキャルピング手法!1分足、5分足で月100万円稼いでいるコツと勝ち方
デイトレード
デイトレードは、相場を十分に分析する時間的余裕と大きな利幅を狙った取引が可能です。
しかし、ポジション保有後は、相場の流れに変化が無いか随時チャートを確認できる環境も必要です。
FXデイトレード手法!1時間足で勝つシンプルなやり方とコツを公開します
スイングトレード
スイングトレードは、ある程度、長期トレードとなるため、大きな利幅を狙いつつ精神的に余裕を持った取引が可能です。
しかし、日々の分析を欠かさず行い、トレンドの流れが変わったと感じたら即座に決済する判断も必要です。