情報量も豊富で比較的テクニカル通りの動きをしやすいことから、初心者におすすめの通貨ペアと言われている
「ユーロ円(EUR/JPY)」
この記事では、FX初心者でもユーロ円(EUR/JPY)のことがよくわかるよう、以下のポイントをまとめて解説していきます。
- ユーロ円の過去最安値・最高値
- 直近10年の出来事
- ユーロ円の値動きの特徴
- ユーロ円トレードで重要な経済指標
- ユーロ政策金利の推移
- 今後の長期見通し予想
この記事を通じて、ユーロ円の特徴を理解し、今後のトレードに役立ててみてくださいね。
目次
ユーロ円の最高値と最安値
ユーロ円の、直近15年での最高値と最安値は以下のようになっています。
最高値 | 最安値 |
---|---|
169.93円 (2008年7月) | 88.87円 (2000年10月) |
ユーロ円が最高値を更新したのは2008年の7月。
前年より問題となっていたサブプライムローンにより住宅バブルが崩壊し、これを引き金にリーマンショックが発生。
アメリカ経済が混乱に陥る中、"安全資産"としてユーロに注目が集まり、史上最高値となる169.93円を記録しました。
最安値は2000年の10月に記録した88.87円となっています。
ユーロ円10年間の為替レート推移と出来事
続いては、ここ10年間のユーロ円相場の歴史を振り返ります。
ユーロはドルに次ぐ基軸通貨なので、非常に取引量が多い通貨です。
チャートの推移はドル円と似たところもありますが、少し違いがあります。
ユーロチャートの特徴として、ギリシャ問題、ブレグジット問題などヨーロッパに関する大きな出来事で相場の動きをチャートから確かめることができます。
また、イタリア、スペインなど財政問題が悪化すれば、ユーロの価値も下がるため、ヨーロッパ諸国の財政問題も非常に重要になってきます。
さらに、イギリスのユーロ離脱はユーロにとっては正念場。
イギリスのユーロ離脱プロセスは今後のEU存続において大変重要なポイントです。
イギリスが事を有利に運んでしまえば、第二の離脱を招く危険性もあるため、EUの結束力が損なわれてしまいます。
その他、EUは地理的にテロ問題に巻き込まれることが多いです。
同時に移民問題もあるので、問題が山積みとなっています。
このように、ユーロ円の取引には、ファンダメンタルズ分析がとても重要なポイントとなってきます。
取引する場合、こうしたEUのニュースをしっかり確認し、相場の大きな流れを理解しておくことが大切です。
2008年9月 リーマンショック
アメリカのサブプライムローン問題を引き金に発生した2008年9月アメリカの投資銀行リーマンブラザーズの破綻。
この破綻により、世界の株価と為替が大暴落し、ユーロ円も円高ユーロ安となりました。
2009年10月 ギリシャ債務問題
通称、ギリシャ危機とも呼ばれている問題です。
ギリシャは政権交代を機に財政赤字が公表値より大幅に悪いことが表面化し、マーケットではユーロ下落と世界中の株価暴落を招くこととなりました。
現在は、EUからの経済支援により財政立て直しが進み改善が進んでいるところですが、今後のギリシャにも注目です。
2013年 アベノミクス始動
日本の経済政策「アベノミクス」は、ドル円をはじめ、全てのクロス円で円安が進行したため、ユーロ円も上昇トレンドへ転換する契機となりました。
2016年6月 EU離脱のイギリス国民投票(Brexit)
イギリス国民投票でEU離脱派が優勢との報道で、ボンド下落と同様、ユーロ円も下落。
ユーロ円の下げ幅は5%、一時112円台の円高ユーロ安をつけました。
イギリスがEUを離脱すると、EU全体の景気の悪化が予想されるので、ユーロが売られることになりました。
しかし、下落は一時的でその後は回復しています。
ユーロ円の平均変動値幅と時間帯の特徴
2017年のユーロ円の変動幅は次の通りです。
高値 | 135.52円(12月29日) |
---|---|
安値 | 114.84円(4月14日) |
変動値幅 | 20.68円 |
1ヵ月の変動幅は平均3.6円、1日の変動幅は平均1.4円です。
日本時間の日中にあたる東京マーケットの時間帯は変動率が小さいです。
日本時間午前9時前後に少し変動率が大きくなりますが、その後の東京市場の価格変動は小さくなっています。
日本時間午後3時位からはロンドン市場の開場時間になるので、ヨーロッパやロンドンの投資家たちが入ってきます。
そのため、価格変動率が大きくなってきます。
その後、ニューヨークオープンを迎え、日本時間午前0時ごろに向けてまた変動率が大きくなる特徴があります。
ユーロ政策金利の推移
ユーロの政策金利を決めているのはECB(欧州中央銀行)です。毎月発表。
現在は、ゼロ金利が続いています。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010年 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
2011年 | 1 | 1 | 1 | 1.25 | 1.25 | 1.25 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.5 | 1.25 | 1 |
2012年 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 | 0.75 | 0.75 | 0.75 | 0.75 | 0.75 | 0.75 |
2013年 | 0.75 | 0.75 | 0.75 | 0.75 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.5 | 0.25 | 0.25 |
2014年 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.25 | 0.15 | 0.15 | 0.15 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 |
2015年 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 | 0.05 |
2016年 | 0.05 | 0.05 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2017年 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2018年 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
2019年 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
ユーロ円トレードで注目するべき経済指標
ユーロ円は、ユーロ圏の経済指標結果に対して単純な動きをすることが多いです。
経済指標が悪かったらユーロが売られ、良ければ買われるということです。
ユーロ円トレードで注目しておくべき経済指標は以下の5つです。
- ECB(欧州中央銀行)政策金利
- ユーロ圏失業率
- ユーロ圏GDP
- ドイツの経済指標
- アメリカの経済指標
ここからは、それぞれの経済指標の特徴を簡単に説明していきます。
ECB政策金利
最も注目されるのがECB(欧州中央銀行)の政策金利発表です。
政策金利が引き上げられればユーロ買いでユーロ高、金利引き下げになればユーロ売りでユーロ安に動くのが基本的なシナリオです。
ただし、市場が織り込み済みであれば、セルザファクトとなるので、発表と同時に逆の流れが起こるので注意して下さい。
いずれにせよ、マーケットの注目度は大きいので、相場が一気に動くことがあります。
また、政策金利発表後にあるECBドラギ総裁のコメントもまた影響力が大きいので要チェックです。
ユーロ圏失業率
ユーロ圏の雇用関連発表は注目度大です。
ユーロ圏の失業率はだんだん改善していますが、まだ7.6%と高い水準となっています。
※2019年4月時点
ユーロ圏GDP
ユーロ圏経済の状況を把握する上でGDPは非常に注目が集まります。
GDPは好調で、右肩上がりを続けています。
しかし、イギリスのユーロ離脱交渉があり、今後の展開はまだまだ不安要素を含んでいます。
ドイツの経済指標
EUの中でドイツは経済的に一強状態です。
貿易収支、経常収支は大きな黒字となっています。
ユーロ圏の指標より、ドイツの経済指標の方が相場を動かすことも多いです。
特に気をつけた方がいいドイツ経済指標は失業率、貿易収支、GDPです。
アメリカの経済指標
その他ユーロ円の特徴として、アメリカの経済指標にも影響を受けることがあります。
中でもドル円が大きく動かされるような経済指標発表(政策金利、雇用統計など)では、ユーロ円も連動することが多いので、アメリカの経済指標も要チェックです。
重要な経済指標については「FX経済指標まとめ!重要度やカレンダーのおすすめサイトなど徹底解説【保存版】」でも詳しく解説しています。
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ユーロ円スプレッド比較!最安はSBI FXトレード
人気FX会社のスプレッドを一覧で比較しました。
一度の注文数量によってスプレッドが変わる業者もあるためそれも合わせて記載しています。
FX会社 | 最小取引単位 | 1000通貨まで | 1,001~ 1,000,000通貨まで |
---|---|---|---|
DMM FX | 10000 | 0.5 | |
GMOクリック証券 | 10000 | 0.5 | |
SBI FXトレード | 1 | 0.30 | 0.49 |
マネックスFX | 1000 | 0.4 | |
YJFX! | 1000 | 0.5 | |
JFX | 1000 | 0.5~1.4 | |
ヒロセ通商 | 1000 | 0.5~1.4 | |
外為オンライン | 1000 | 2.0 | |
マネーパートナーズ | 100 | 0.4 | |
FXプライムbyGMO | 1000 | 0.6 | |
外為どっとコム | 1000 | 0.5 | |
外為ジャパン | 1000 | 0.5 | |
FXTF | 1000 | 0.4 | |
楽天FX | 1000 | 1.1 | |
アイネット証券 | 1000 | 1.4 |
スプレッド単位:銭
スプレッド原則固定(※例外あり)
スプレッド最安ならSBI FXトレード
ユーロ円の取引なら、「SBI FXトレード」のスプレッドが
1000通貨までの取引なら0.30銭、1,001~1,000,000通貨までの取引なら0.49銭と他社より一歩抜きん出た狭さです。
また、SBI FXトレードは最小取引単位が1通貨なので、1万円ほどの少額からでもユーロ円取引を始めることができます。
少額から始められ、コストも最安なので、ユーロ円で取引をしたい初心者は「SBI FXトレード」を選べば間違いありません。
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全通貨ペアにおいてスプレッドの狭さと安定性、約定力、取引ツールの使いやすさなど総合力の高さが他社より優れています。
1万通貨を超えるユーロ円取引では、SBI FXトレードより0.01銭スプレッドが広いのですが、0.01銭は1万通貨でも損益たった1円の差なので気にする金額ではありません。
資金が30万円など、ある程度まとまった元手でスタートする人なら間違いなくこの2社を選ぶのが正解です。
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