FXはNISA口座に対応していません。
だからと言って、FXを投資先から外してしまうというのはもったいない考えです。
この記事では、FXとNISAの違いや、投資初心者にはどちらがいいのかを解説します。
また、FXと株式投資の違いについては「FXと株どっちが儲かる?初心者でも簡単にわかる11の違い」にまとめていますのでご参考ください。
FXとNISAの違い
まず、FXとNISAの違いを簡単に以下にまとめます。
FX | NISA | |
---|---|---|
投資対象 | 為替 | 国内株式、海外株式、投資信託 |
投資最低金額 | 4円〜 | 500円〜 |
取引可能時間 | 平日24時間 | 平日9時〜15時 |
非課税制度 | なし | 利益は非課税 |
買付上限 | 上限なし | 年間120万円まで |
エントリー | 買い・売り両方 | 買いのみ |
レバレッジ | 最大25倍 | なし |
確定申告 | 必要 | 不要 |
NISA(少額投資非課税制度)のメリット
NISAとは、2014年1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度です。
株式や投資信託などの金融商品で得た分配金や配当金の利益には、通常約20%の税金がかかりますが、それを元本120万円までなら非課税にしてもらうことが出来る制度です。
引用:金融庁
NISAの対象となるのは、国内株式・海外株式・投資信託のみでFXは対象外となります。
また、利用するためにはいくつかの条件があります。
- nisaの口座開設
- 日本在住の20歳以上であること
- 一人につき開設出来る口座は一つまで
- 非課税対象はnisaの口座で購入した株式や投資信託などの利益
- 非課税期間は5年間
- 投資可能期間は2014年から2023年まで
元本の合計120万円までの少額投資で得た利益が非課税
例:通常の場合
100万円で購入した金融商品の価値が300万円になった場合、
利益:200万円
利益にかかる税金:40万円(利益の20%)
元本100万円と税金が引かれた後の利益160万円の合計で、手元に残るのは260万円、利益は160万円になります。
例:NISAの場合
100万円で購入した金融商品の価値が300万円になった場合、
利益:200万円
利益にかかる税金:0円
NISAでは元本120万円までなら配当金の利益がいくらになっても株価が何倍になっても税金を引かれません。
5年の非課税期間を終えた金融商品は新たな非課税枠に移行可能
購入後の金融商品は、最長5年間は非課税で保有することが出来ます。
つまり買った後、最長で5年間は配当金をもらい続けて、株価が上がるのを待ち続けることが出来ます。
5年間の運用期間なら銘柄によっては2倍3倍も夢ではないかもしれません。
非課税期間の5年間が過ぎた場合、次のいずれかの選択が可能です。
- NISAではない口座(一般口座・特定口座)に移す
- 翌年の新たな非課税投資枠に移す(ロールオーバー)
- 売却する
引用:SBI証券
NISAのデメリット
NISAのデメリットとして、短期の回転売買にはほとんど利用できないということが挙げられます。
NISAで買付できる金額は年間120万円までです。
そのため、例えば、毎営業日に10万円分のデイトレードをしていた場合、たった12営業日でNISAの非課税枠を使い切ってしまい、それ以上の取引ができなくなってしまいます。
NISAでは実質的に、「銘柄を買って長期間寝かせる」という投資戦略一本になってしまうのです。
FXのメリット
FXとは、「Foreign Exchange」の英略です。日本語だと「外国為替証拠金取引」と言い、外為と略されます。
円・ドル・ユーロ・ポンドなどの為替を交換(両替)して、売買差益を狙う金融商品です。
もっと簡単に言うと通貨がこれから高くなるか(円高)、もしくは安くなるか(円安)ということを予測する投資です。
FXには、NISAには無い次のようなメリットがあります。
- 最低4円から取引できる
- 平日24時間いつでも売買できる
- 買いだけでなく売りからも入れる(空売り)
- スワップポイント(金利)を受け取れる
最低4円の少額から取引できる
FXは、投資の中でもかなり少額から始められる金融商品です。
必要な最低資金は取引業者によって異なりますが、1通貨4円や1000通貨4000円などから売買できるためお小遣い程度の金額でも売買することができるのです。
これだけ少額で始めることができる理由に「レバレッジ」があります。
レバレッジとは、自分の資金の最大25倍までの金額で取引ができる仕組みです。
レバレッジと聞くと危険なイメージが思い浮かぶかもしれませんが、為替市場は株式や仮想通貨などと比べても値動きがおとなしいため、25倍でも比較的安全に取引ができるのです。
少額取引から始められるおすすめFX会社については「1通貨、100通貨、1000通貨単位比較!FX少額取引業者おすすめランキング」をご覧ください。
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平日24時間いつでも売買できる
FXは、株取引と違って平日24時間いつでも売買ができます。
サラリーマンや学生など、日中は取引できない人でも帰宅後の夜間や早朝にトレードすることができるのです。
売りから入ることができる(空売り)
FXでは、買いだけでなく売りからも入ることができるので、上昇相場だけでなく下落相場でも利益を出すことができます。
株式でも信用取引なら空売りが可能ですが、NISA口座は信用取引に非対応のため売りから入ることができません。
相場は必ず、上昇か下降のどちらかの動きをしますので、単純に考えると買いだけしかできないNISA口座の2倍の取引チャンスがあると言えます。
スワップポイント(金利)を受け取れる
現在、日本は預金してもほぼ金利が付きませんが、オーストラリアやニュージーランドなどは高い金利(利子)が付与されます。
FXでは保有する通貨に応じて、スワップポイントとしてその金利の差額を毎日受け取ることができるのです。
株式の配当金は高い企業でも5%ほどですが、FXではトルコリラ円など高金利な通貨だと10%を超える金利を受け取ることができます。
FXとNISAどちらが初心者向き?
FXとNISAそれぞれにメリットがあるため、一概にどちらが初心者向きとは言えません。
ただ、NISAがFXより優れている点は少額投資の利益が非課税という1点のみで、それ以外は全ての面でFXの方が優れていると感じます。
最終的にどちらを選べばいいかは次にまとめましたので、ご自身にあった投資先を選ぶようにしてください。
FXは短期売買・長期売買どちらも可能
FXは平日24時間取引可能で1万円ほどの少額から始めることができます。
売り買い両方で新規エントリーすることができるため、取引チャンスも多くなります。
スワップポイント狙いで長期保有する人だけでなく、短期売買でガンガン稼いでいこうとする人にもおすすめです。
FXに向いている人
FXに向いている人は次のような人です。
- 短期取引で回して大きな利益を上げたいと思っている人
- スワップポイントを受け取りながら長期投資したい人
もしFXを始めるなら、初心者におすすめのFX会社を「FX口座おすすめランキング!初心者向け業者比較【プロトレーダー監修】」で解説しているのでご参考ください。
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NISAは税金優遇が魅力的
NISAの対象銘柄は平日の9時から15時のみ取引ができます。(SBI証券のみ夜間のPTS取引も可能)
投資先である国内株式・海外株式・投資信託の価格変動はある日突然、何十倍となることはありませんが安定しています。
なにより年間の買付額120万円まで(最大5年間積立して600万円まで)は非課税というのは大きな利点です。
ただし、デイトレードなど短期の回転売買だと、すぐに120万円の買付額を使い切ってしまうため短期売買には向いていません。
また、長期投資の買いが前提のため、下落相場の場合は、買えども買えども含み損が膨らんでいくことになってしまいます。
NISAに向いている人
NISAに向いているのは次のような人です。
- 株式や投資信託を資産運用先として毎年積立していきたい人
- 長期的な目線でじっくり利益を出したい人
-
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