くりっく365・くりっく365ラージは、東京金融取引所から承認を得た以下の26社で取扱いしている「取引所FX」のことです。
スプレッドとスワップポイントは各業者共通で、基本的な取引ルールに関しては店頭FXほど各業者間で違いはありません。しかし、サービスや取引コストの部分が大きく違います。
また、くりっく365の最小取引単位(1Lot)は1万通貨単位、くりっく365ラージは10万通貨単位ということも覚えておきましょう。
この記事では、くりっく365・くりっく365ラージだけにスポットを当てて、さまざまな角度から各業者を比較してみました。
※金融商品仲介業者4社は業務委託を受けている取引参加者とサービス内容が同じであるため省略。
※日産証券・IS証券の2社は、くりっく365・くりっく365ラージどちらも取扱停止中のため省略。
「店頭FX」と「取引所FX」の違いは「くりっく365のメリットはなくなった?店頭取引FXとの違いを比較」も参考にしてみてください。
店頭FXしか取引してこなかった人には、このようにあまり馴染みのない業者が出てくるので不安に感じるかもしれませんが、くりっく365・くりっく365ラージを取扱いするためには、東京金融取引所の厳正な審査を通過する必要があるため、業者としての信頼性は高いと言えます。
2020年!くりっく365おすすめ人気ランキング
第1位:GMOクリック証券
レバレッジ | ロスカット率 | 取引手数料 | ラージ取引手数料 |
---|---|---|---|
25倍 | 50% | 無料 | 972円(片道) |
「GMOクリック証券」は、総合力の高いFX業者としてとても人気が高く、くりっく365・くりっく365ラージにおいても取引シェアは4年連続No.1です。
ランキング1位の理由としましては、以下が挙げられます。
・GMOクリック証券はFX取引高世界1位※
・取引手数料無料
店頭FXのFXネオと同様に「はっちゅう君365」やAndroidアプリ「FXroid365」、iPhoneアプリ「iClickFX365」といった使いやすい取引ツールが使えることが大きな特徴です。
取引手数料は、くりっく365が無料、くりっく365ラージが972円(片道)と安く、ラージ取引では一定以上の月間取引数で割引も適用されます。
くりっく365でトレードをする人は、GMOクリック証券を選んでおけば間違いありません。
※ ファイナンス・マグネイト社調べ(2020年1月~2020年12月)
第2位:岡三オンライン証券
レバレッジ | ロスカット率 | 取引手数料 | ラージ取引手数料 |
---|---|---|---|
25倍 | 50%〜100% | 無料 | 1000円(片道) |
岡三オンライン証券は、くりっく365業者の中で顧客預り資産第1位※となっており、多くのトレーダーから支持されています。
特に「くりっく365ラージ」でデイトレードをする場合は、「日計り決済手数料無料キャンペーン」のおかげでくりっく365全業者の中で手数料最安となります。
また、新規口座開設で取引量に応じて最大50,000円のキャッシュバックを受けられます。
くりっく365ラージでデイトレードをする人は、岡三オンライン証券が一番お得です。
※株式会社矢野経済研究所調べ 2019年3月末現在
第3位:外為オンライン
レバレッジ | ロスカット率 | 取引手数料 | ラージ取引手数料 |
---|---|---|---|
25倍 | 100% | 無料 | 1080円(片道) |
外為オンラインは、くりっく365業者の中で自動売買ができる数少ないFX会社です。
店頭FXでも人気の高い「iサイクル注文」で、初心者でも簡単にリピート系の自動売買ができることが特徴です。
くりっく365の取引手数料は無料ですが、ラージの手数料は1080円(片道)と標準的です。
くりっく365で自動売買をしたい人は、外為オンラインを選びましょう。
レバレッジ・手数料を一覧表で比較
レバレッジコースで比較
取引参加者 | レバレッジ コースの種類 | ロスカット基準値の 設定可能範囲 |
---|---|---|
みずほ証券 | 1倍/5倍/10倍/15倍 20倍/25倍 | 50%~80% |
大和証券 | 1倍/2倍/5倍/10倍 20倍/25倍 | 50%~100% |
岡三オンライン証券 | 1倍/2倍/5倍/10倍 25倍 | 50%~100% |
インヴァスト証券 | 1倍/5倍/10倍/25倍 | 80% |
住信SBIネット銀行 | 10倍/25倍 | 50%~100% |
FXブロードネット | 25倍 | 20% |
GMOクリック証券 | 50% | |
カネツFX証券 | ||
東郷証券 | ||
豊商事 | ||
岡安商事 | ||
アルフィックス | ||
岩井コスモ証券 | 75% | |
カブドットコム証券 | ||
外為オンライン | 100% | |
立花証券 | ||
フジトミ | ||
クリエイトジャパン | ||
サンワード貿易 | ||
プレミア証券 |
手数料・サポート・サービスで比較
取引参加者 | 取引手数料 | 取引 コース | 投資 相談 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
割引 | くりっく365 | くりっく365 ラージ | |||||
通常 (片道) | 日計り 決済 | 通常 (片道) | 日計り 決済 | ||||
GMOクリック証券 | ◎ | 無料 | 972円 | WEBのみ | × | ||
岡三オンライン証券 | × | 無料 | 1,000円 | 無料※ | WEBのみ | × | |
みずほ証券 | × | 無料 | 1,000円 | WEBのみ | × | ||
カブドットコム証券 | × | 無料 | 1,015円 | WEBのみ | × | ||
FXブロードネット | × | 無料 | 1,080円 | WEBのみ | × | ||
外為オンライン | × | 無料 | 1,080円 | WEBのみ | × | ||
岩井コスモ証券 | × | 無料 | 1,080円 | WEBのみ | × | ||
フジトミ | × | 1,080円 | 540円 | 左記の10倍 | 対面・電話 WEB | ◎ | |
648円 | 324円 | 左記の10倍 | WEB | ◎ | |||
無料 | 1,080円 | 540円 | × | ||||
岡安商事 | ◎ | 1,350円 | 675円 | 左記の10倍 | 対面・電話 | ◎ | |
675円 | 336円 | 左記の10倍 | WEB | ◎ | |||
無料 | 1,080円 | 540円 | × | ||||
大和証券 | × | 無料 | × | WEBのみ | × | ||
住信SBIネット銀行 | ◎ | 50円 | × | WEBのみ | × | ||
立花証券 | ◎ | 108円 | × | WEBのみ | × | ||
カネツFX証券 | × | 1,080円 | 無料 | × | 電話・WEB | ◎ | |
216円 | WEB | × | |||||
サンワード貿易 | × | 1,080円 | 無料 | 左記の10倍 | 対面・電話 WEB | ◎ | |
× | 864円 | 無料 | 左記の10倍 | 電話・WEB | × | ||
× | 270円 | 無料 | 左記の10倍 | WEB | × | ||
インヴァスト証券 | ◎ | 324円 | × | WEBのみ | × | ||
東郷証券 | × | 1,500円 | 1,000円 | 左記の10倍 | 電話・WEB | ◎ | |
× | 500円 | 無料 | 左記の10倍 | WEB | × | ||
豊商事 | ◎ | 972円 | 無料 | × | WEBのみ | × | |
アルフィックス | × | 1,080円 | 540円 | 左記の10倍 | 対面・電話のみ | ◎ | |
クリエイトジャパン | × | 1,620円 | 810円 | × | 電話のみ | ◎ | |
プレミア証券 | × | 2,000円 | 無料 | × | 電話・WEB | ◎ | |
1,000円 | WEB | × |
各業者の違いを特徴別に比較
取引手数料が最も安い業者
くりっく365:オンライントレードなら手数料無料の業者が多い
くりっく365は、対面や電話の取引コースではなく、オンライントレード限定の取引コースであれば、以下の半数近くの業者が取引手数料無料です。
その他の業者の中には、日計り(デイトレード)の決済手数料のみ無料にしている業者もあります。
そういった業者の多くは、専門アドバイザーによる投資アドバイスのサービスが提供されているため、手数料が上乗せされている傾向があります。
くりっく365ラージ:手数料は往復2,000円前後が一般的
くりっく365ラージは、デイトレードであれば「日計り決済手数料無料キャンペーン」期間中の「岡三オンライン証券」が最も安く、往復でも1枚あたり1,000円です。
この岡三オンライン証券のキャンペーンを考えなければ、「フジトミ」と「岡安商事」の往復手数料が最も安く、1枚あたり往復1,620円です。
その他の業者は、オンライントレード限定の取引コースであれば、1枚あたり往復2,000円前後が一般的な取引手数料でした。
割引制度のある業者
ボリュームディスカウント制度がある業者
ボリュームディスカウント制度とは、月間取引枚数に応じて手数料が段階的に割引される業者独自の制度のことです。次の5社が、ボリュームディスカウント制度を導入しています。
くりっく365ラージ以外の割引はあまり意味がないので、有効活用できるのは「GMOクリック証券」くらいでしょう。
FX業者 | 条件 |
---|---|
GMOクリック証券 (くりっく365ラージ) | 月間取引が101枚以上で 通常片道手数料 972円→756円 |
住信SBIネット銀行 (くりっく365) | 月間取引が100枚以上で 通常片道手数料 50円→無料 |
立花証券 (くりっく365) | 月間取引が1,000枚以上で 通常片道手数料 108円→無料 |
インヴァスト証券 (くりっく365) | 月間取引が1,000枚以上で 通常片道手数料 324円→86円 月間取引が3,000枚以上で 通常片道手数料 324円→無料 |
豊商事 (くりっく365) |
岡安商事では、80歳以上またはお得意様になるとお得になる
岡安商事では、80歳以上の人または厳しい条件をクリアしたお得意様は取引手数料が割引されます。(事前に承認が必要)
しかし、それらの割引を適用しても、他社と比べて取引手数料が特別安いわけではありません。
自動売買ができる業者
外為オンラインの「iサイクル注文」
外為オンラインでは、店頭FXで人気の高い「iサイクル注文」が、くりっく365・くりっく365ラージの取引でも利用できます。これは、システムトレードというよりリピート系の自動注文です。
ただし、店頭FXと同様に別途自動注文手数料がかかるため、くりっく365の取引コストは1枚あたり片道200円(くりっく365取引手数料無料+自動注文手数料200円)、くりっく365ラージの取引コストは1枚あたり片道3,080円(くりっく365ラージ取引手数料1,080円+自動注文手数料2,000円)と、ちょっとお高めです。
FXブロードネットの「シストレ365」
FXブロードネットでは、くりっく365専用の自動売買「シストレ365」が利用できます。
ただし、テクニカル指標を使って売買シグナルを設定するタイプの自動売買なので、初心者には少々難易度が高めです。また、決済取引毎に利益の20%の成果報酬料がかかります。
通貨ペアは、米ドル/円、ユーロ/円、英ポンド/円、豪ドル/円、NZドル/円、カナダドル/円、スイスフラン/円の7通貨ペアのみです。
店頭FXの自動売買「トラッキングトレード」は、くりっく365では利用できません。
キャンペーンのある業者
キャッシュバックがお得
岡三オンライン証券・フジトミ・みずほ証券では、月間売買枚数に応じたキャッシュバックキャンペーンが実施中です。
くりっく365・くりっく365ラージは、全体的にキャンペーンが少ないので、なかなか貴重なチャンスといえますね。
岡三オンライン証券(くりっく365・くりっく365ラージ)
フジトミ(くりっく365ラージ)
みずほ証券(くりっく365ラージ)
東郷証券は商品プレゼントのみ
東郷証券は、過去のキャンペーンを見てもキャッシュバックキャンペーンはあまり開催しておらず、商品プレゼントキャンペーンがほとんどです。現在は、以下の2つのキャンペーンを実施しています。(2017/10/25時点)
レバレッジコース・ロスカット基準値が選択できる業者
みずほ証券が、レバレッジコースの選択肢が最も多い
レバレッジコースで選ぶなら、みずほ証券が最も柔軟性があります。
低レバレッジで取引したい人は、みずほ証券、大和証券、岡三オンライン証券、インヴァスト証券が1倍コースも選べます。
ロスカット基準値は、各社バラバラ
ロスカット基準値も、各業者でルールが全く違います。自分で基準値を変更できるところは、みずほ証券、大和証券、岡三オンライン証券、住信SBIネット銀行のみです。
基準値が100%未満のところは追加証拠金制度があるので、多少は余裕を持った資金管理ができるでしょう。
代行注文や投資アドバイスのある業者
投資アドバイスは、フジトミと岡安商事がオススメ
くりっく365でも株式や投資信託のように、投資アドバイスを受けながら電話で代行注文ができます。
しかし、オンライントレードで指値・逆指値注文を活用していれば、代行注文はあまり必要性がないともいえますが、「オンライントレード+投資アドバイス」を組み合わせた取引コースのある、フジトミ、岡安商事は初心者にはオススメです。
この取引コースは、投資アドバイスが利用できる業者・取引コースの中では最も取引手数料が安く、フジトミが1枚あたり片道648円(日計り決済は324円)、岡安商事が1枚あたり片道675円(日計り決済は336円)です。
ただし、取引手数料はオンライントレードの倍以上しますし、必ずアドバイス通りに利益が出るとは限らないので、投資に対する考え方によって活用するかどうか決めましょう。
情報源の一つとして利用したり、初心者が勉強しながら取引するには良いかもしれません。
アルフィックス、クリエイトジャパンはオンライントレードができない
その他に、投資アドバイスを受けられるアルフィックスとクリエイトジャパンの2社は、オンライントレードができず代行注文でしか取引できないのでご注意ください。
通貨ペア数、取引上限、建玉整理の違い
取扱通貨ペアが違う業者
店頭FXほどではありませんが、取扱通貨ペアも業者によって違います。
現在は、立花証券だけがトルコリラ/円の取扱がありません。その他の業者は、基本的にくりっく365が24通貨ペア、くりっく365ラージが5通貨ペアです。
「メキシコペソ/円」は、業者によっては取扱いをしばらく延期するところもあるようです。
くりっく365(24通貨ペア) | くりっく365ラージ(5通貨ペア) |
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取引上限が違う業者
1回あたりの発注上限は、次のように設定している業者がほとんどです。
- くりっく365は「米ドル/円、ユーロ/円、英ポンド/円、豪ドル/円、スイスフラン/円、カナダドル/円、NZドル/円、ユーロ/米ドル」が500枚まで
- 上記以外の通貨が300枚まで
- くりっく365ラージは50枚まで
岩井コスモ証券だけ他社と違い、くりっく365が300枚まで、ラージが30枚までです。
建玉整理に手数料がかかる業者
多くの業者では、「建玉整理」による決済注文手数料が無料です。
建玉整理とは、両建ての決済時にそれぞれ反対売買をせず、相反する2つのポジションを相殺させることで、スプレッドコストがかからず取引手数料も無料にできる決済方法です。
しかし、次の2社では建玉整理にも取引手数料がかかってしまいます。
FX会社 | 取引手数料 |
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東郷証券 | 電話・WEBのコースは750円 (ラージは7,500円) |
豊商事 | 無条件で540円 |
くりっく365のスプレッドの広さについて
とよく言いますが実際どれくらい広いのか見てみましょう。
「くりっく365」「くりっく365ラージ」共にスプレッドは変動制です。また、「くりっく365」の業者間でスプレッドの狭さは変わりません。
(2018年3月6日0時時点)
「GMOクリック証券」のくりっく365では、ドル円3.0銭、ドル円ラージ0.9銭、ユーロ円3.0銭、ユーロ円ラージ1.3銭となっています。
次のような見慣れた取引ツールの画像だともっとわかりやすいかもしれません。
まとめ
このように、店頭FXよりも共通ルールが多いくりっく365・くりっく365ラージにおいても、業者によってかなり特徴が違っていると分かっていただけたかと思います。
くりっく365・くりっく365ラージで大切なことは、投資経験や優先事項で業者を選び、店頭FXと使い分けをすることです。
ぜひ、自分にぴったりの業者を見つけてくださいね!