FXが24時間取引できるのは、常に世界中のどこかの市場が開いているからです。
今回は、いつどこの市場が開いているのか、時間帯ごとにどんな特徴や傾向があるのかをまとめました。
FXの取引開始時間と取引終了時間
取引開始時間と終了時間は各FX会社によって微妙に異なりますが、多くのFX業者で取引可能な時間は、次のようになっています。
米国夏時間 | 月曜07時00分~土曜05時50分 |
---|---|
米国冬時間 | 月曜07時00分~土曜06時50分 |
祝日でも取引できるが土日は休み
FXは祝日でも取引可能ですが、土日はできません。
土日が取引できない理由は、どの国の外国為替市場も休場しているからです。
そのためポジションを持っていたら土日は持ち越しすることになり、週明けに為替レートが大きくずれて始まる可能性があります。
FXは土日が休み!覚えておくべき取引時間や週末リスクなどまとめ
夏時間と冬時間で取引できる時間が変わる
先ほど見たように、FXは夏時間と冬時間で取引可能な時間が異なります。
米国のサマータイム(夏時間)は、3月第2日曜日~11月第1日曜日までです。
夏時間と冬時間では、開始時間は基本的に変わらず、FX会社の締めの時間が1時間前後する程度なので、実際の取引にはほとんど影響がありません。
年末年始(31日〜2日)は取引できないFX業者も多い
年末年始(12月31日から1月2日まで)やクリスマスは市場が休みになるため、ほとんどのFX業者で取引ができません。
具体的な期間は各FX会社によって異なるので、利用しているFX会社のカレンダーはしっかりチェックしておきましょう。
また、クリスマスや年末年始の周囲は市場の参加者が少なくなる傾向が強く、マーケットは閑散となります。値動きが小さくなったり、スプレッドが広がったりするため、あまり手を出さず休日を楽しむ方が良いでしょう。
FX会社ごとの取引可能時間 夏時間・冬時間と月曜日の開始時間
月曜の最も早く取引可能になるFX業者は「サクソバンク」で朝3時から開始します。その次に早いのは「IG証券」で朝5時からの開始です。
その他、多くの国内業者は6時もしくは7時からの取引開始となります。
FX会社 | 夏時間 | 冬時間 | ||
---|---|---|---|---|
月曜日 開始時間 | 土曜日 終了時間 | 月曜日 開始時間 | 土曜日 終了時間 | |
GMOクリック証券 | 7:00 | 6:00 | 7:00 | 7:00 |
DMM FX | 7:00 | 5:50 | 7:00 | 6:50 |
外為ジャパン | 7:00 | 5:50 | 7:00 | 6:50 |
ヒロセ通商 | 6:00 | 5:00 | 7:00 | 6:00 |
外為オンライン | 7:00 | 5:55 | 7:00 | 6:55 |
YJFX! | 7:00 | 5:50 | 7:00 | 6:50 |
外為どっとコム | 7:00 | 5:55 | 7:00 | 6:55 |
FXプライムbyGMO | 7:00 | 5:00 | 7:00 | 6:00 |
JFX | 6:00 | 5:00 | 7:00 | 6:00 |
マネーパートナーズ | 7:00 | 6:50 | 7:00 | 6:50 |
楽天FX | 7:00 | 5:55 | 7:00 | 6:55 |
セントラル短資 | 7:00 | 6:40 | 7:00 | 6:40 |
サクソバンク | 3:00 | 6:00 | 4:00 | 7:00 |
IG証券 | 5:00 | 6:00 | 6:00 | 7:00 |
外国為替市場の取引時間帯
どの時間にどの市場が開いているのか、各市場の開始・終了時間を一覧にしました。
取引量は各市場の開始時と終了時が最も増加するためボラティリティが高くなります。そのため各市場の開始時間、終了時間は通常よりも値が動く可能性があるため注意が必要です。
また相場の流れも各市場の開始時、終了時に変化しやすい傾向があります。
市場 | 時間帯 |
---|---|
オセアニア市場(ニュージーランド・オーストラリア) | 5時~14時 |
東京市場(日本・香港・シンガポール) | 9時~19時 |
欧州市場(ドイツ・スイス・フランス・イギリス) | 17時~3時 |
ニューヨーク市場(アメリカ・カナダ) | 22時~7時 |
外国為替市場は、株のように取引時間が厳密に決まっているわけではありません。
そのため、各市場の参加者がもっとも活発に取引をする時間帯を、それぞれオセアニア市場、東京市場、欧州市場、ニューヨーク市場と呼んでいます。
時間帯別の特徴や癖と為替値動きの傾向
外国為替市場には、「世界三大市場」と言われるところがあります。それが「東京」、「ロンドン」、「ニューヨーク」の3つです。
この3市場は非常に取引金額の規模が大きく、同じ時間帯に活動している他の市場よりも、特に活発な取引活動を行っています。
最も取引量が多いのはロンドン、次いでニューヨーク、最後に東京の順です。
東京市場・日本時間(9:00~)
日本人が株や為替などをもっとも活発に取引をする時間帯です。
株取引は開始9時と終了15時がもっとも取引量の増える時間なので、為替もその時間に合わせて値が動くことがあります。
9時55分頃は銀行の仲値を決める時間帯となり、その時間前後で流れがいったん変わることもあります。中値とは、金融機関の顧客に対する為替基準レートのことです。ゴトー日と呼ばれるドル決済の多い日は、この中値の影響が強く出やすい傾向があります。
FXの朝一番に稼ぐ「ゴトー日(5・10日)の仲値トレード手法」とは
15時は東京オプションカットの時間帯となるため、円相場が大きく動く可能性があります。
ロンドン市場やニューヨーク市場と重ならないため、為替の値動きは比較的小さいです。
そのため、ヨーロッパやアメリカの重要な経済指標や要人発言などは基本的になく、為替相場を大きく動かす指標やニュースは少なくなります。
しかし、東京市場の時間帯は主にアジア全体が活発に行動する時間帯です。
中国は世界にも大きな影響力を及ぼすようになっており、チャイナショックは中国発で大きな下落相場をもたらしました。中国もメインの取引時間帯はこの東京時間になります。
また、しばしば北朝鮮の突発的なニュースが飛び出して、市場を混乱させることもあります。突然、北朝鮮がミサイルを発射した、などのニュースはたびたび起き、急な円高に振れることもあります。
イギリスのEU脱退を決めたブレグジット投票や、アメリカ大統領選の開票など、欧州・アメリカの重大なイベントが日本市場と重なることもあり、そうなった場合は、その日のうちのもっとも重要な時間帯となるでしょう。
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欧州市場・ロンドン時間(16:00~)
欧州、イギリスが市場に参加することで、値動きは東京時間と比べ大きくなります。
ロンドン市場オープンとともに値動きが荒くなることが多くなります。
日本市場と同様に、欧州市場の開始時間と終了時間は値動きが活発になり、トレンドも一時的に変わりやすくなる可能性が有ります。
欧州時間からは夏時間・冬時間で開始と終了時間が変わるので要注意です。ロンドン証券取引所は夏時間は16時30分から、冬時間は17時30分からのスタートです。
欧州市場の時間に行われるECB政策金利発表は、第二の基軸通貨と言われるユーロの政策金利を決めるものであり、しばしば市場に強いトレンドを発生させることがあります。
また、イギリスの政策金利を決める英中銀(BOE) 政策金利発表もポンドを取引している人は要注意の経済指標です。
過去にはギリシャ危機など欧州発のリスクイベントも存在し、その日のトレンドを決めるもっとも重要な時間帯となる可能性もあります。
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ニューヨーク市場・アメリカ時間(22:00~)
ニューヨーク株式市場は夏時間22時30分、冬時間は23時30分から始まります。
ニューヨーク市場と欧州市場が重なる時間帯は、1日のなかで最も値動きが活発な時間です。
この時間帯に起きたトレンドがその後のマーケットの動きを決定付けることもよくあります。たびたび東京時間の動きとは逆方向の流れを作ることもあります。
21:30、23:00(冬時間は22:30、24:00)といった時間はアメリカの重要指標が多く発表されるため、予めスケジュールを確認しておく必要が有ります。
特に注目度の高い経済指標は発表された瞬間に100pips以上動くことも少なくありません。
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どんな指標が重要なのか、何時何分に発表されるのかは必ず覚えておくようにしてください。
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日本時間の0時、冬時間23時にはNYオプションカットがあり、値動きが荒くなる可能性があります。
欧州市場が終わり、ニューヨーク市場だけになると値動きは比較的おとなしくなります。深夜2:00頃から値動きは縮小を始め、トレンド相場からのリバウンドやレンジ相場に転換する可能性が高くなります。
ニューヨーク市場が閉まる頃には、オセアニア市場が開き、再び東京市場へとバトンタッチされていきます。
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オセアニア市場(5:00~)
これまでに上げた世界三大市場ほどの値動きはありませんが、オセアニア市場には「もっとも早い時間から開いている」という特徴があります。
オセアニア市場のおかげで、為替レートは月曜日の4時から動き出します。といっても日本のFX会社では取引できない業者がほとんどなので、参考程度に見ておけばいいのですが。
土日を挟んでもっとも早く開く市場なので、時にはレートが大きく窓を開けて始まることもあるので注意が必要です。
また流動性が非常に薄い時間帯なので、スプレッドが開いたり、値が飛ぶように動いたりします。
FX業者によって早朝のスプレッドの広がり方はかなり違います。
スプレッドが大きく拡大する業者だと、新規エントリーの機会損失になることはもちろん、すでに保有しているポジションの決済もしづらくなる(元に戻るまで待ってしまう)ので注意しましょう。
各業者の早朝のスプレッド拡大については人気FX会社9社で徹底比較した次の記事をご覧ください。
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オーストラリアやニュージーランドの経済指標はこのオセアニア市場の時間帯に行われるので、オーストラリアドルやニュージーランドドルなどの高金利通貨を取引する人は注意しなければいけません。
また、日本のFX会社の多くは早朝メンテナンスに入り、取引ができなくなることも多いので、自分が利用している業者のメンテナンス時間は覚えておきましょう。
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FXのトレードにおすすめの取引時間帯
FX取引をするのに狙い目の時間帯は、ロンドン市場の開始前後から終了までの時間です。
日本時間でいうと、16時〜翌2時頃までですね。
その時間帯は値動きが活発になり、ボラティリティが発生し、トレンドを作りやすくなるからです。
一日の各市場ごとの時間帯をざっくり色分けしました。
チャート下段のテクニカル指標はATRという為替の値動き平均を表示したものです。
欧州時間と米国時間が重なった時間帯はATRも上昇し、ローソク足のボラティリティも激しくなっていることがわかります。
では、東京市場の時間帯や深夜は取引に向いていないかと言うとそうではありません。
時間帯別の特徴に書いた通り、東京時間や深夜は値動きが縮小しがちな傾向があるため、レンジを狙った逆張りが比較的有効となりやすいです。
それぞれの時間帯ごとに特徴があるので、その特徴に合わせた取引手法を使っていくことが重要です。
スキャルピングにオススメの時間帯
FXで人気のトレード手法に、短時間で細かく利益を取るスキャルピングがあります。
スキャルピングをするのにおすすめの時間帯は、値動きが活発になる日本時間の午後から日が変わる0時ごろまでです。
スキャルピングについては、次の記事で徹底解説していますので参考にしてみてください。
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