近頃は、どのFX会社も業界最狭水準のスプレッドを強みにしていますが、実際に使用してみるとやたらとスプレッドが拡大するんですよね。
ドル円0.3銭って聞いてたのに3.0銭に広がっていることが多かったりして、これじゃあ短期トレードなんてやってられません。
また、デモ口座では全然広がらなかったのに、本口座だと拡大したりして頭が痛くなります。
今回、人気FX会社9社をスプレッドが広がりやすい「深夜・早朝」や「経済指標発表の前後」にどれくらい拡大するのかを検証します。
目次
通常時のスプレッド比較
まず最初に各FX会社の通常時のスプレッド(1万通貨取引時)を見てみましょう。
国内FX会社で人気上位の「DMM FX」「GMOクリック証券」「SBI FXトレード」「YJFX!」「ヒロセ通商」「外為オンライン」「FXプライムbyGMO」「外為ジャパン」「みんなのFX」でスプレッドを比較してみます。
FX会社 | USDJPY | EURJPY | GBPJPY | AUDJPY | NZDJPY | ZARJPY | EURUSD |
---|---|---|---|---|---|---|---|
DMM FX | 0.3 | 0.5 | 1.0 | 0.7 | 1.2 | 1.3 | 0.4 |
GMOクリック証券 | 0.3 | 0.5 | 1.0 | 0.7 | 1.2 | 1.3 | 0.4 |
SBI FXトレード | 0.27 | 0.39 | 0.89 | 0.59 | 0.99 | 0.99 | 0.48 |
YJFX! | 0.3 | 0.6 | 1.1 | 0.7 | 1.4 | 1.4 | 0.5 |
ヒロセ通商 | 0.3 | 0.5 | 1.3 | 0.7 | 1.3 | 1.3 | 0.4 |
外為オンライン | 1.0 | 2.0 | 3.0 | 3.0 | 6.0 | 15.0 | 1.0 |
FXプライムbyGMO | 0.6 | 0.9 | 1.8 | 1.3 | 2.0 | 3.0 | 0.6 |
外為ジャパン | 0.3 | 0.5 | 1.0 | 0.7 | 1.2 | 1.3 | 0.4 |
みんなのFX | 0.3 | 0.4 | 1.0 | 0.7 | 2.2 | 3.0 | 0.4 |
※2018年2月2日時点
※全業者スプレッド原則固定、単位:対円=銭、対円以外=pips
どのFX業者も業界最狭水準なだけあって、メジャー通貨のクロス円、ドルストレートのスプレッドは横並びです。
「DMM FX」「GMOクリック証券」「SBI FXトレード」「YJFX!」「ヒロセ通商」「外為ジャパン」「みんなのFX」は多少の違いはありますが、ほぼ全て同じスプレッドです。
「FXプライムbyGMO」はそれらの業者より約1.5〜2倍程度広めのスプレッドが提示されています。
「外為オンライン」は通常時のスプレッドが最も広く、ドル円、ユーロドル以外は短期トレードにあまり向かない業者です。
このように多少通貨ペア毎にスプレッドの狭い広いはありますが、基本的に各業者提示している数字では大きな差はありません。
深夜、早朝はスプレッドが広がる?
では、スプレッドが広がりやすい深夜帯や早朝の時間ではどうでしょうか?
これらの時間帯は流動性が低くなり、約定拒否を防ぐためにスプレッドを仕方なく広げているとされています。
2017年6月7日AM6時20分頃の最大スプレッドは次のようになりました。
FX会社 | 最大スプレッド |
---|---|
DMM FX | 1.9 |
GMOクリック証券 | 4.4 |
みんなのFX | 9.0 |
YJFX! | 2.7 |
外為オンライン | 1.0 |
ヒロセ通商 | 7.0 |
SBI FXトレード | 3.8(0.27) |
外為ジャパン | 1.9 |
FXプライムbyGMO | 6.0 |
通常時と同じスプレッドを維持したのは、SBI FXトレード(1万通貨以下限定でそれ以上は3.8pips)と外為オンラインです。
早朝の安定さは外為オンラインがトップですが、DMM FXは次いで2番目に安定したスプレッドを維持していました。
ヒロセ通商、みんなのFX、FXプライムbyGMOは結構広めに拡大しており、早朝のトレードはかなり不利です。
早朝は約30分〜1時間程度スプレッドが不安定となりますので、その時間ずっと拡大していると厳しいものがあります。
ちなみに深夜はどの業者もほとんどスプ拡大しませんでした。
重要経済指標発表前後はスプレッドが拡大する?
アメリカの雇用統計やFOMC、ECB政策金利発表など重要な経済指標発表の前後は多くのFX会社でほぼ確実にスプレッドが広がります。
では一体どれくらい、いつまでスプレッドが広がっているのでしょうか?
米ISM非製造業景況指数
2017年6月5日、米ISM非製造業景況指数の発表時のドル円スプレッドです。
左上から右に向かって、DMM FX、GMOクリック証券、みんなのFX、YJFX!、外為オンライン、左下から右に向かって、ヒロセ通商、SBI FXトレード、外為ジャパン、FXプライムbyGMOです。
指標発表時の各社スプレッドは次のようになりました。
FX会社 | 最大スプレッド |
---|---|
DMM FX | 6.0 |
GMOクリック証券 | 3.0 |
みんなのFX | 9.9 |
YJFX! | 4.0 |
外為オンライン | 1.0 |
ヒロセ通商 | 4.9 |
SBI FXトレード | 3.8(0.27) |
外為ジャパン | 6.0 |
FXプライムbyGMO | 3.0 |
通常時と同じスプレッドを維持したのは、SBI FXトレード(1万通貨以下限定でそれ以上は3.8pips)と外為オンラインのみです。
次いで、GMOクリック証券とFXプライムbyGMOの2社はまだ安定した方です。
その他の業者は一時的ですがやや広めに拡大しています。
ただ今回は発表後に大きな値動きはなく、発表30秒後には全FX業者が通常スプレッドに戻っていたので、指標時のスプレッド拡大は早朝ほど神経質になる必要はないかもしれません。
DMM FXが総合的に最も安定したスプレッド
検証の結果、DMM FXが総合的に最も安定したスプレッドと言えます。
DMM FXの通常時のスプレッドは業界最狭水準です。
早朝も大きく広がる訳ではなく安定したスプレッドで、何より他の業者が広がっている間も、ほぼ通常のドル円0.3pipsを維持していました。
指標発表時には他社同様に大きめに拡大しましたが、戻りも早くトータルで見ると一番安定していると言ってもいいでしょう。
- 通常時のスプレッドは業界最狭水準間違いなし
- 早朝のスプレッドは他社と比べかなり安定している
- 指標時のスプレッドは他社平均よりやや広がる
また、同じDMM.com証券の外為ジャパンもDMM FXと同様のスプレッドですが、DMM FXの方が通貨ペア数やキャンペーンなど総合的に優れているので、もし利用するならDMM FXの方をオススメします。
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SBI FXトレードは1万通貨以下ならほぼ広がらない
SBI FXトレードは今回の比較対象の中では、ドル円、南アフリカランド円のスプレッドが最も狭く、他の通貨ペアもかなり狭く設定されています。
また、早朝・指標発表時も1万通貨の取引ならスプレッドは一切広がりませんでした。
ただし、SBI FXトレードは1万通貨より大きい取引量になると通常のスプレッド設定が広くなり、早朝・指標時も他社同様に拡大するようになります。
そのため1万通貨を超える取引の場合は、DMM FXの方がスプレッドが狭くなります。
- 1万通貨以下なら通常時・早朝・指標時のスプレッドはとても狭い
- 1万通貨を超えると通常時・早朝・指標時に他社同様スプレッド拡大する
少額取引のスプレッドの安定感なら間違いなくSBI FXトレードが一番でしょう。
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GMOクリック証券もスプレッドの安定感は高め
GMOクリック証券の通常時のスプレッドは、全通貨ペアで業界最狭水準となっており、とても優秀です。
早朝はやや不安定になり、スプレッドは一時的にですが大きめに拡大しましたが、大きく広がっている時間はそこまで長くありませんでした。
ただ一応早朝は拡大気味の傾向があるので、取引する際は注意しておきましょう。
経済指標発表時は広がりはするものの他社平均よりも小さめで戻りも早かったです。
総合的に見ると、スプレッドは比較的に優秀な方と言えるでしょう。
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外為オンラインはほぼスプレッドが広がらない業者
外為オンラインは、通常時のスプレッドが他社よりもかなり広めに設定されています。
ただ、早朝でも指標時でもほとんど広がることがないため、他社がスプレッド拡大している中では最も狭いスプレッドとなります。
通常時はスプレッドが広いため、あまり短期のトレードには向きませんが、中長期のトレードで安定したスプレッドを求める人に向いている業者と言えますね。
YJFX!は早朝・指標時にスプレッドが広がる
YJFX!も通常時のスプレッドは業界最狭水準で狭く設定されています。
早朝・指標時共に広がりましたが、拡大幅は他社と比較して平均的で可もなく不可もなくと言ったところです。
状況に応じてより最適なFX口座と使い分けるのが良いでしょう。
ヒロセ通商は早朝にスプレッドが大きく広がる
「ヒロセ通商」も通常時のスプレッドは業界最狭水準で狭く設定されています。
しかし、早朝は非常に不安定で他社よりも大きくスプレッドが拡大する傾向があります。
指標時も広がりますが、何よりヒロセ通商を利用する人は早朝のスプ拡大に注意した方がいいでしょう。
朝でも積極的にトレードをする人は他社も併用することをオススメします。
みんなのFXは早朝、指標時にスプレッドが大きく広がる
「みんなのFX」は通常時のスプレッドはかなり狭く設定されています。
しかし、早朝・指標時は今回検証した業者の中では最も大きく広がりました。
これだけスプレッドが拡大すると早朝や指標時のトレードはかなり厳しいですね。
外為どっとコムは早朝にスプレッドが広がると評判
今回、「外為どっとコム」は調査対象外でしたが、口コミでは早朝に広がりやすいという不満が多数見られました。
いずれ、外為どっとコムも含めて調査をしたいと思います。
画像は外為どっとコムのNYクローズのスプレッドです ひどくねえか pic.twitter.com/uJ1i7F8wtP
— No rule no remain (@t_multibook) 2016年6月24日
そして、外為どっとコムはもう使わない。前からそうなのだが、朝の時間、ここという時にスプが開き利確はできないことがあったりして腹立つw!負けてる時にこれやられると手も足もでないw
— いけぞー (@ikezoogoo) 2017年4月6日
