勝てない人必見!スキャルピングで気を付けるべきポイント
この記事でわかること
- 初心者がスキャルピングで勝てない理由
- スキャルピングで勝つためのコツ
- どんな人がスキャルピングに向いているか
スキャルピングは、短時間で利益を上げられて損失も少ないというところから、非常に人気の高いトレード手法です。
しかし、ただなんとなくスキャルピングでトレードしているだけでは絶対に勝てません。
特に最近は「スキャルピングは初心者にもおすすめ!」
などと書かれているFXサイトも多く、なかなか勝つことのできない初心者トレーダーが急増しています。
そこでこの記事では、「スキャルピングで勝てない3つの理由」と「スキャルピングで勝つためのコツ」をFX歴10年の専業トレーダーである私が詳しく解説していきます。
一緒にスキャルピングFXを攻略していきましょう!
スキャルピングとは?特徴やメリット・デメリット
はじめに、スキャルピングとはどのような手法でどんな特徴があるのか?
また、メリットやデメリットについても改めてチェックしておきましょう。
スキャルピングとは
スキャルピングは、数秒~数分間の短い時間にエントリーから決済までを完結してしまうFXの取引手法です。
ポジションの保有時間が非常に短いため、トレード1回あたりに獲得できる値幅(pips)は小さいものとなります。
そのため、取引数量やレバレッジ倍率を膨らませ、1日のトレードも回数を増やします。
スキャルピングのメリット
ここからはスキャルピングの特徴を理解するべく、メリットとデメリットを紹介していきます。
スキャルピングには、以下のようなメリットがあります。
難しいテクニカルの勉強が不要
中・長期投資とは異なり、相場の小さな値動きなどを狙うスキャルピングでは、テクニカルなどの専門知識があまりなくてもトレードを行うことができます。
そのため、FXの難しい勉強をしなくてよいというメリットがあります。
トレードのチャンスが多い
スキャルピングは、相場の小さな変動でも利益を上げることができるため、中・長期売買に比べるとトレードのチャンスが格段に多くなります。
トレードチャンスが多いということは、やっていて面白い、興奮する、稼げるチャンスが多い、充実感が味わえるなどの人気に繋がっていくのです。
リスクを回避できる
スキャルピングでポジションを保有している時間は、通算してもごくわずかな間です。
為替相場は、時として大災害やテロ、政治的な大事件などにより急変・暴落する可能性があります。
スキャルピングでは、そのような有事の際にポジションを持っている可能性が低いため、安心できるというメリットがあります。
空き時間に素早くトレードができる
スキャルピングは短時間で取引が完結するため、少しの空き時間があればトレードが可能です。
また、最近はスマホのトレードツールが非常に進化しています。
したがって、通勤途中や会社の昼休みなど隙間時間を利用して、素早く簡単にトレードができることも人気の理由ですね。
トレードのストレスが少ない
宵越しでポジションを持ってしまうと、常に相場の動向が気になり安心ができません。
その点、スキャルピングはその日のうちにトレードが完結できるため、ストレスが少ないトレード手法といえます。
スキャルピングのデメリット
以下がスキャルピングのデメリットです。
忍耐力と集中力が必要
スキャルピングは、一定の時間チャート画面を眺め続け、その間気を抜くことは許されません。
人一倍の忍耐力と集中力がなければ息切れし、「勝てない!」となってしまいます。
コツコツ・ドカンになる危険がある
スキャルピングはエントリー回数が多いため、ポジションが含み損を抱えてしまうケースも多くあります。
そうなると、それまでコツコツと積み上げてきた利益が一瞬で吹き飛んでしまう「コツコツドカン」に陥る危険があります。
損切りラインをずらすなどして、損切ルールを守るように必ず心がけておきましょう。
スキャルピングで勝てない3つの理由
初心者がスキャルピングで勝てない理由・原因としてありがちなものは、大きく3つあります。
勝てていないという人は、まずここから紹介する3つの理由を必ず頭に入れてから取引してみてください。
やみくもにポジションを持ってしまう
勝てない理由の1つ目は、むやみにエントリーしてしまうことです。
スキャルピングでは、トレード中に買物に出かける、テレビを観るなどはほとんどできず、チャート画面の前に張り付いたままとなります。
そのため、早くポジションを持ちたいという気持ちが、ムクムクと沸き起こってしまうのです。
スキャルピングといえども、エントリーすべきポイントが常時あるわけではありません。
したがって、やみくもにポジションを持っても、その多くが適切なエントリーではないため損切りになってしまいます。
勝てない、勝てないといって嘆く前に、ポジションの持ち方を考え直すことが必要です。
スプレッドが高くつく
勝てない理由の2つ目は、スプレッド代がかさむことです。
スキャルピングは1日の取引回数が多いため、スプレッド代が高くつきます。
例えばドル円のトレードを行う場合、スプレッドが狭い業者でも1通貨あたり0.3銭程度かかります。
スキャルピングは1トレードあたりの取引数量も大きくするため、1回のトレードで50本とすると、
0.3銭×50万通貨=1,500円
となります。
1回トレードするごとに1,500円のスプレッドがかかるわけで、そのトレードを1日あたり40回行うと、
ということになります。
平均して、毎日6万円の出費が自動的に生じるため、トレードで最低6万円分は稼がないと赤字になってしまうのです。
スプレッドが最も狭いドル円でさえもこれだけの費用が発生するので、ポンド円などではその3倍以上、毎日20万円近くの費用が発生することになります。
これでは、勝ったり負けたりのトレードをやっていたら、トータルで勝てないということになってしまいます。
経験則に基づいた瞬時の判断が求められる
勝てない理由の3つ目は、経験則に基づいた瞬時の判断が難しいところです。
例えば、下の図のようなドル円、1分足のローソク足Aがあるとします。
突然、ローソク足が大きく伸びてBの状態で止まりましたが、次の瞬間、大きく縮んでCの状態となりました。
これはA、B、Cともに同じ1本のローソク足です。
これはFX相場でよくあるリバウンドの現象です。
突然の買いが入ってローソク足が大きく伸びたのですが、伸び過ぎると反動で元の方向に縮むことが多いのです。
仮に、その後相場が上昇トレンドに移る場合でも、一時的な伸び過ぎは必ずリバウンドを伴います。
そのためこの場面では、ローソク足が伸びきったBの状態で「売り」、Cの状態で「決済」を行います。
Cの状態で必ず決済しないと、次の瞬間上に持っていかれるケースがあるため、すぐに逃げることが必要です。
ただし、これができるのは上昇場面だけです。
逆パターンの下降では、テロや国際的な大事件などの可能性があり、その場合はリバウンドせずに暴落する可能性があるからです。
これはほんの一例ですが、FXの実戦では毎日何度か表れる現象で、瞬時に対応していけば比較的大きな利幅を獲ることができ、その後のトレードが楽になります。
私はスキャルピングの実戦経験が長いため、このような図式になると体が自然に反応します。
すなわち、経験則に基づいた瞬時の判断で、図の黄色部分の利益を獲ることができるのです。
しかし、ローソク足が伸びきったBの時に、次の展開が予測できずにどうしようかと迷っていたら、ローソク足は一瞬で縮んで売りそびれてしまいます。
ここで紹介した例は、誰でも経験を積めば瞬時の判断で対応できるようになります。
したがって、勝てない状況を卒業するには、実戦経験を積み重ねていくことが非常に重要といえますね。
スキャルピングFXで勝つためのコツとは
それでは、スキャルピングで勝てない状況を脱するための秘訣にはどんなものがあるのでしょうか?
ここからは、「スキャルピングで勝つためのコツ」を紹介していきます。
チャンスをじっと待つ
「チャンスをじっと待つ」と言うと、トラやヒョウなど猛獣のようですが、トレードチャンスが来るまでは無駄なエントリーをしないということです。
チャンスをじっと待つためには、忍耐力が必要です。
スキャルピングでは、トレードの性格上、長時間にわたってチャート画面と向き合い続けます。
FXの初心者・上級者に関係なく、人間というものは相場チャートを前にすると勝負したくなる生き物。
FXのベテランでもポジションを持ちたい気持ちに変わりはなく、ただその気持ちをグッと抑えて我慢しているだけです。
スキャルピングで勝つためには、この気持ちをじっと我慢する忍耐力が重要です。
利益を深追いしない
スキャルピングでは利益を深追いしないことも非常に大切です。
「勝算がある場合は、相場が多少上下してもポジションを手放さず最終的に大きな利益を獲る」
という考え方は、中・長期投資のトレード手法では有効ですが、スキャルピングに向いているとはあまえり言えません。
スキャルピングは、非常に狭い値幅の中で瞬時に利益を獲っていく手法です。
利益はプラスのうちに確定させ、それを積み重ねていくことが重要です。
損切りを徹底する
損切りの徹底は、スキャルピングに限ったことではなく、一般のトレードでも求められることです。
しかし、スキャルピングでは、中・長期投資に比べ損切りの重要性がより大きいといえます。
スキャルピングは、狭い値幅の利益を何度も積み重ねて大きくしていく手法です。
その積み重ねた利益を一瞬で帳消しにしてしまうような損失は、絶対に避けなければいけません。
そのためには、損切りルールを作り、それを自らに徹底していくことが必要なのです。
頭を切り替える
スキャルピングでは、1日あたりのトレード数が数十回になるなど、エントリー回数が非常に多くなります。
その中には、当然負けトレードも多くあります。負けトレードの後は悔しい感情に支配され、精神的にもダメージを受けます。
しかし、「負けは負け」と素直に認め、次のトレードに向けて頭を切り替えていくことが肝心です。
この、頭を素早く切り替えることができるかどうかが、次のトレードの勝敗に大きく影響するのです。
トレードはアバウトでよい
「ボリンジャーバンドがああなって、インジケーターがこうなって、あれとこれがクロスすれば完璧なエントリーだ」
などのように、あれもこれも完全に使いこなそうとする方がいます。
確かに、テクニカル指標やインジケーターは、自分に適したものを厳選して使えば非常に効果的な武器となります。
しかし、実際のトレードは、このように多くのテクニカル指標を完璧に把握しながら完全な形で進めるものではなく、より自分の感覚に頼っている部分が大きいのです。
これまでに説明した基本的な事柄さえしっかりと守っていれば、トレードは多少アバウトの方がよい結果を生むことが多いでしょう。
どんな人がスキャルピングに向いている?
ここまで、スキャルピングで勝てない理由や勝つためのコツを見てきました。
最後に、どんな人がスキャルピングに向いているのかをチェックしてみましょう。
また、スキャルピングが向いていない人にはどんな取引手法がおすすめなのかも解説していますので、もし「自分はスキャルピングに向いていない」と思った方はそちらもチェックしてみてください。
スキャルピングに向いている人
以下のような人は、スキャルピングに向いています。
忍耐力がある人
スキャルピングは、ポジションの保有状況にかかわらず、チャート画面の前に座りっ放し
になります。
そのため、ある程度の忍耐力が必要です。
直観力がある人
トレードは、時間が短くなるほど直観的な要素が増えていきます。
相場チャートと個々のローソク足の動きを見れば、勝負所で体が自然に反応するようになります。
このためには、一定の経験を積む必要があるでしょう。
即断即決できる人
スキャルピングは、エントリーから決済、損切りまでが即断即決の連続です。
このため、決断が速い人が向いているといえます。
スキャルピングに向いていない人
以下のような人は、スキャルピングにはあまり向いていないかもしれません。
大きな利益を獲ろうとする人
大きく利益を獲ろうとすること自体は、何も間違っていません。
FXの中・長期売買では損切り幅を大きく設定し、相場が多少上下してもポジションを持ち続け、最終的に大きな利益を上げるのが効果的です。
しかし、スキャルピングは、相場の小さな波の中でも小さな利益を上げていく戦法で、そのためには損切り幅も最大限狭く設定しています。
そのような狭い損切り設定で大きな利益を上げようとすると、長時間のポジション保有が必要となり、ほとんどが損切りにかかってしまいかねません。
テクニカル指標にこだわり過ぎる人
スキャルピングは、中・長期投資ではトレードの対象とならないような小さな相場変動も狙っていきます。
そして、このような小さな値動きは、テクニカル指標に従った動き方をしないことが多いのです。
また、1分ローソク足1本の中でエントリーから決済までを完結するような秒速トレードでは、ローソク足の躍動感や力強さの捉え方で勝敗が決まるため、インジケーター類はほとんど役に立ちません。
すべてを理詰めで考える人
すべてを理詰めで考えないと納得できない人は、エントリーや決済もすべての理屈が通っていないとなかなか実行できない傾向があります。
スキャルピングは瞬時の判断が勝敗を分けるため、即断即決ができないと厳しいといえます。
スキャルピングに向いていない人におすすめの取引手法
スキャルピングに向いていない人でも、相場の分析力に秀でている方はたくさんいらっしゃいます。
そのような方は、テクニカル指標を駆使して相場を分析し、スイングトレードやスワップ狙いの長期投資でじっくりと取り組んでいく手法が向いているといえます。
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まとめ
以上、「スキャルピングで勝てない理由」と「勝つためのコツ」を紹介してきました。
スキャルピングは難しいテクニカルの勉強が不要で、空き時間に素早くトレードができるなど初心者に最適な特徴を持っています。
一方で、やみくもにポジションを持ちやすい、経験則に基づいた瞬時の判断が必要など、なかなか勝てない初心者がクリアしていくべきハードルもあります。
しかし、この記事で解説してきたポイントを頭に入れて、自分の欠点を改善していくことは可能です!
また、これからトレードの実戦経験を積み重ねていけば、経験則に基づく瞬時の判断力も備わってきます。
そのような取り組みを続けていけば、近い将来必ず、勝てない状況から確実に卒業することができるでしょう。
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